進路指導室

進路指導室より

進路指導室長 梅澤 雅之

各界で活躍されている卒業生の皆さまご無沙汰しております。本年度より進路指導室長となりました梅澤です。私は昭和60年に3期生の方を初めて担任してから37期生までの37年間に3年生の担任だけでも15回と多くのクラスを受け持たせて頂きました。微力ながら本校生徒の進路指導に尽力して参る所存でございます。

第37期生は、東京大学2名をはじめとして国公立大学に99名が合格、医学部医学科8名、早慶上理41名、G-MARCH108名、学年全体として四年制大学へ計1,040名の合格者を出すことができ、最終的な現役進学率も86.4%と昨年度を上回る進学実績を残すことができました。第37期生の健闘を大きく評価したいと思います。

さて、コロナ禍で翻弄された大学入試でありますが、徐々にコロナ禍以前の体制には戻って参りました。オープンキャンパスもオンラインから徐々に対面型が増加しています。しかし、コロナ禍で大きく変化したことがあります。全国的に受験生に見られる傾向は、「3C入試」と呼ばれるものでした。
3Cとは、コンパクト・コンサーヴァティブ・コンビニエンスのことで、コンパクト(小さくまとまる)とは長距離移動への不安から自宅近隣の大学を選ぶ傾向、コンサーヴァティブ(保守的)とは、イベントが開催できず情報が十分に伝わらなかったり、当然過去の合格ラインが分からないなどから、入試改革を行って試験方法を変更した大学を敬遠する傾向、コンビニエンス(利便性)とは受験機会の増加や受験料の減免を実施した大学に受験性が集中した傾向を言います。

このような受験生の傾向に対し、大学側の対策としては、地方受験会場の設置、共通テスト利用入試拡大、全学部統一入試導入、受験検定料の免除・割引などを実施しています。この結果として、近年の大学側の総合型や学校推薦型入試の増加が受験生の年内に進路を決定する傾向に拍車をかけたといってよいと思います。
本校でも一部にこのような傾向がみられますが、本校生には、大学を安易に決定せず、将来を見据えたしっかりとした進路選択を指導していく所存です。